
「漢方は中国の医学」と捉えている方が多くいますが、「漢方」は5世紀から6世紀以降に日本に伝わった中国医学を基礎とし、必要な部分を取捨選択して、日本で独自に発展してきた医学であり、日本で呼ばれている名称です。西洋医学が「蘭方」(蘭から伝わった)「洋方」(洋から伝わった)と呼ばれる事と同じです。
漢方薬は植物などの薬効を持つ部分を一定の法則のもと、複数組み合わせて作られた薬です。
何千年という長い年月をかけておこなわれた治療の経験によって、どの生薬を組み合わせるとどんな効果が得られるか、また有害な事象がないかなどが確かめられ、漢方処方として体系化されました。
現代の漢方薬も自然の恵みを利用して出来ている薬と言う基本的な部分は変わりません。その一方で、最新技術を駆使した「製剤」として、生薬の持つ薬効を引き出し、かつ服用・保存しやすい状態に加工されたものになっています。